取組み内容
空き家問題は、世界の人口減少都市(写真①②)で発生しています。空き家化の要因は各国で様々ですが、核家族化が進んだ日本では、昔のように相続した実家に住むことが少なく、とりあえず空き家のまま置いておこうというケースが多いのです。更に時間が経つと、空き家の荒廃が進む(写真③)だけでなく、代替わりで所有者が多数化・不明化し、ますます空き家の活用や流通は困難となります。
地域で空き家が増えると、人口減少が加速化するだけでなく、街の魅力や価値までも低下させるため、次世代に多大な負担を強いることになりかねません。
そのため、現時点で高齢者だけで住む持ち家は、「空き家予備軍」としてとらえ、相続前の段階から、所有者やその相続予定者が住まいを円滑に責任ある所有者・利用者へ引き継ぐこと、いわば「住まいの終活」が社会の中で定着することが必要不可欠です。
筆者は、「住まいの終活」に関する研究や社会貢献活動と共に、その政策に関する教育を行っています。例えば、筆者が作成した「住まいのエンディングノート」(写真④)を活用し、自治体や民間企業・NPO等と連携しながら様々な地域で普及活動を進めています。