取組み内容
SDGsのゴール11は、「住み続けられるまちづくりを」と表現されます。
農学部・食料環境政策学科の地域ガバナンス論研究室では、農村を主な対象とし、このテーマを研究しています。過疎化、高齢化が進み、産業や生活の基盤が揺らぐ中山間地域では、まさに「住み続けられる」ために、様々な対応が各地で行われており、その位置づけや評価などが求められます。
そうした総合的な研究の中で、近年、力を入れているのが、「関係人口」です。都市に住み、農村などの地域づくりに貢献する「関係人口」は地域の持続性確保のために、不可欠な存在だと注目されています。研究室では、このような人々の存在や活動を把握し、この概念をいち早く定義して、社会に発信しています。学生も熱心にそれに参加していますが、農村を訪ね、聞き取り調査を行い、交流を行うゼミ活動を通じて、学生自体が、その地域の関係人口となるからだと考えられます。つまり、この問題に関して、学生は当事者です。
こうした活動を積み重ねるなかで、関係人口の創出等を仕事とする研究室OB・OGが複数現れています。その活躍により、関係人口の増大や地域との関係の持続化の前進が期待されます。
このように、関係人口を中心にする「住み続けるまちづくり」への挑戦は、研究や教育活動だけではなく、学生の仕事づくりになっていると言えます。