取組み内容
2024年5月27日、欧州理事会は環境に配慮した経済活動を推進するための「エコデザイン規制案」を承認し、同法が成立した。エコデザイン規制は持続可能な製品をEUにおける規準にするために先に家電製品などで施行されてきたが、これが衣料品に拡大されて環境にやさしいエコデザインを要求する。ファストファッションの成長を背景に、EUは世界最大の衣料品の消費市場であると同時に、使用済みの衣服だけでなく売れ残りの未使用の衣料品を大量に廃棄している。この規制は、拡大生産者責任の一環として未使用の衣料品や靴製品の廃棄を禁止し、製品の過剰生産を止めることを目指している。ファストファッション企業は大量生産・大量消費と同時に大量廃棄ももたらした。この問題にEUが本格的な取り組みを始め、その現れがエコデザイン規制なのである。これは欧州市場で活動する日本企業にも適用されるため、衣料品製造企業は戦略の見直しが求められるだろう。エコデザイン規制の展開については、以下の論文を参照されたい。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmhr/3/1/3_50/_article/-char/ja