取組み内容
わたしたちのゼミでは、日本や欧米社会における格差・不平等の問題を中心に、現代社会が抱える多様な社会問題を取り扱っています。そうしたことから本ゼミでは、近年、グローバル化による社会的排除の問題が深刻化する中で、「社会インフラ」になりうる重要な役割を果たしている子ども食堂において実習を行ってきました。
2024年末時点で、公立の中学校・義務教育学校をあわせた9265校を上回る数までに拡大している子ども食堂は、しばしば子どもの貧困対策としての役割を担っているとの理解がなされることがあります。しかしながら、子ども食堂はそうした貧困対策だけではなく、多世代が集う地域社会における交流拠点としての重要な機能を有しています。ゼミ生たちは、実習を通して、子ども食堂が利用家庭だけではなく、運営している側の人々にとっても「居場所」となっており、支援する側/される側の関係にとどまらない側面があることを実感していました。
またこうした実習をきっかけとして、ゼミ生たちは、子ども食堂だけではなく、子どもの学習ボランティアにも活動の幅を広げるなど、社会の抱える格差・不平等の問題を多角的に捉えようと意欲的に活動を行っています。



