取組み内容

 平山満紀は研究でも教育でも、セクシュアリティの幅広い問題に取り組んでいます。セクシュアリティは、猥談などでテーマとしては軽く扱われ、またはタブー視されがちですが、人権に深く関わり、またジェンダー格差や差別が他の領域以上に強く残っている領域です。日本ではセクシュアリティの研究者はまだ少なく、学生達は基礎的な性教育も足りていない場合が多いため、研究でも教育でも課題は山積みです。SDGsに照らすと、最大のゴールは「ジェンダー平等」でしょう。

 ゼミや授業では、セクシュアリティやジェンダーを幅広く学びます。平山ゼミでは「生理」というテーマも取り上げ、明治大学学生達を対象に、生理の困りごと調査をおこない、大学による生理用品無料配布などの成果も得つつあります。これは、女子学生が生理中も安心して学べること、SDGsでは「質の高い教育をみんなに」を目指したものと言えます。

 平山ゼミは近年「避妊」にも取り組んでいます。日本では入手できる避妊法が非常に限られ、避妊が男性中心になされ、世界の水準から驚くほど遅れています。このような状況で、WHOとジョンズホプキンズ大学の作成した、避妊法の最新のガイドブック『Family Planning』の翻訳を、平山ゼミ学生と平山が手掛け、医師の監修を受けた上、完成した章からインターネットで無料公開しています。SDGsの「すべての人に健康と福祉を」をめざした活動とも言えます。

写真① 生理の問題をオールジェンダーで共有するため、生理用品の実物や、生理痛・PMSの体験談などを学内で展示

写真② セクシュアリティの多様性を学ぶ一貫で、新宿2丁目のHIV予防センターaktaにて、性に関するアーカイブ作成をおこなう


写真③ 「避妊のワークショップ」を学内で主催。オールジェンダーで率直な話し合いができ、NHKにも取材された

写真④ 『Family Planning』の緊急避妊薬の章の内容を、国会議員らの院内勉強会で、学生と平山が報告。参議院議員会館にて

写真⑤ 日本で入手できない避妊法や、それぞれの避妊法の確実性を含め、大学内で展示