取組み内容

リブレットとは、表面に細い溝がたくさん並んだ構造で、滑らかな面よりも流れの摩擦抵抗を低減する効果があり、省エネルギーと低環境負荷に貢献できるものです。リブレットが社会に普及するためには、そのメンテナンス性が重要となります。リブレットの凹部に環境中のチリ等がたまり、表面の凹凸によって十分な洗浄ができない場合には、リブレットの抵抗低減性能が低下することが懸念されます。この問題に対して私たちの研究室では、リブレットの表面を撥水コーティングすることで、洗浄効果を高めるための研究を行っています。
写真に示すように、実験室でリブレットプレートを用いた粒子状物質の付着実験を行い、撥水コーティングによって洗浄性能が向上することを確認しました。また、洗浄性能が向上した原因について、撥水コーティングを施した場合と施さなかった場合の水の流れた跡の観察結果から、リブレットの溝内部の水の流れ方の違いが洗浄性能向上の要因であることを明らかにしました。
「流れ」は産業や生活の多くの場面で見られ、流れの最適化によって持続可能な社会の実現に貢献できます。私たちの研究室では「流れ」に関する様々な研究を行っています。

リブレットプレートの模式図
撥水面と通常面の粒子状物質付着状況の比較
板面の上下の位置関係と水の流れた跡の観察結果